Takayoshi Totoki 'USAGI'

長年木彫をしていても彫刻家と名乗ったことはない。

エカキだから絵を描かなくてはならないというような強迫観念からは解放されている。

どちらにしても予想以上にいいものができたりすると嬉しくなるがそれはもうこの課題に手を加えなくていいという解放感であると最近気がついた。

十時孝好

 


 

 

十時孝好のウサギが 2年ぶりに一穂堂にやって来た。

雄大な富士山の懐に抱かれて住む動植物と共に 十時は絵を描き木を彫り 生きている。


東京藝大で田口安雄、野見山暁治 両教授を師とし大学院を卒業後、田口教室で助手を3年務めた。

画家を目指していたその頃は 彼の才能を周りに随分期待されていたようである。

そして 彼はニューヨークへ渡った。

怖いもの知らずの若い画家の目に アメリカはどのように映ったのか? 

人種の坩堝の中で、自由と圧倒的なパワーや豊さは彼に何を与え、その地のアートはどんな衝撃だったのだろう。

帰国後 絵から飛び出したようなウサギの彫刻を創り出した。なぜ ウサギなのだろう?

彼は今も 本心を話さない。


今回のウサギ達は 華やかな銀座の舞台で 踊ろうとしているように見える。

十時孝好 久々の入魂のウサギが一穂堂に並ぶ。
そう言えば 来年は卯年。