塚田美登里のガラス: -Natural Laces-

Overview

塚田美登里は深い海の底から湧き上がる泡が光を浴びて輝くような、女性らしいエレガントなガラスを作る。彼女の技法は、吹きガラスや切子、パート・ド・ヴェールのどれとも違う。様々な技法を作品によって使い分け、組み合わせ、独特な表情を作る。主に使うのは、キルンワークのフュージングやサギングと呼ばれる技法だ。魅力的な表情を出すために、色板ガラスや金属箔を何枚も重ねて、時には何度も炉で焼く。その後、曲げて成形したガラスをカットし、研磨、さらに炉に入れることもあるという手間のかかるもの。
富山の自宅の工房は小さな工場のようで、大小さまざまな機械や道具を使いながら、ガラスという危険をともなう素材に取り組み、すべての工程を一人でやり遂げる。
一穂堂と共に海外で発表し、もうすっかりファンも多く、彼女の挑戦を楽しみにしている。今回は「Natural Lace」「みずはな」など、水のあぶくのような不思議で新しい表情のガラスが並ぶ。

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