古い植物図鑑や江戸時代の細密画のような草花の絵。川岸さんは、和綴本、掛軸、巻き物など日本的なものだけでなく、切手絵(3cm×3cm)やトランプ絵など、美しくてユーモラスな作品も手がけられます。 季刊銀花(文化出版局刊)78号に、「翠花」という和綴本を10冊掲載されて話題になり、花道家元安達瞳子(とうこ)著「椿しらべ」で挿し絵として41葉の椿の花を描かれました。日本の四季を美しく彩る細密画からは、その圧倒的な線の細さの中に息吹くたおやかな強さを感じさせられます。 川岸富士男の作品は、古い植物図鑑を見ているような、英国のボタニカルアートをも彷彿とさせる作品です。和綴じ本を開くと独自のデザイン感覚で植物を昇華し、その繊細な作風は絶妙な味わいを出しています。
1952 群馬県生まれ
1974 多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業
1977 会社に勤務しながら手描き本「翠花」の制作を開始
1989 季刊「銀花」第78号(文化出版局)に「翠花」10冊が紹介され、初個展
1991 季刊「銀花」第88号に「椿絵八十八種」特集が掲載され、2度目の個展
1992 会社を退社し画集に専念、各地で個展
2003 日本橋三越「安達瞳子の世界の名花・椿物語展」に出展
2015 酒田市美術館にて「川岸富士男の世界展」開催
2009〜2014まで、季刊「SORA」(ウェザーニュース刊)に巻頭画帖(画・文)を連載。
著作に「植物画プロの裏ワザ」(講談社 2003年)、「絵てがみ版 植物画プロの裏ワザ」(講談社 2006年)、「翠花庵の草花あそび」(青幻舎 2018年)がある。
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桜咲く……
-絵・オブジェ・陶・写真・帯- 2024年3月22日 - 4月7日花灯り 花曇り 花冷え 花吹雪……。もっと読む
日本には 桜にまつわる言葉が多く 和歌にも歌人がそれぞれの 桜を詠んでいます。
この季節、銀座一穂堂は花盛り アーティストたちはそれぞれの 桜の花を咲かせてくれました。 -
第24回「月夜の茶会」茶道具展
"龍"と"和" 2023年9月8日 - 9月17日一穂堂恒例の「月夜の茶会」茶道具展も 24回を迎え、自慢のアーティスト達は来年の干支 "龍"と歌会始の勅題"和"をテーマに創作されています。もっと読む
"和"は日本人らしくて、大切な言葉。平和の"和"でもあります。 -
川岸富士男
古い植物図鑑のような…… 2023年8月3日 - 8月20日川岸富士男の絵を知ったのは1989年、文化出版局の季刊「銀花」78号で特集された時。もっと読む
彼の植物は細い線で生き生きと美しかった。
また、古い植物図鑑を見ているような……そう、牧野富太郎の図鑑のように感じた。
彼が見たモノはその真髄だけが 絵筆から線となり、線の周りに美が宿る。 -
桜咲く……花展
2023年3月24日 - 4月2日ビルの谷間を渡る風が花の香りを運びます。もっと読む
千鳥ヶ淵の桜が満開です。
日本人は、桜に特別の想いを持ち、思い出があります。
そんな桜にちなんだ作品を集めてみました。 -
第23回「月夜の茶会」茶道具展
"友と歩む" "卯" 2022年9月9日 - 9月24日今回のテーマは「友と歩む」と「卯」。もっと読む
人が作った モノ も 友 で、そばにいて語ってくれます。
今回で23回目を迎え、33名の工芸作家の秀作が集まりました。 -
川岸富士男の世界
2022年7月15日 - 7月24日1989年、文化出版局「季刊 銀花 78号」で彼の絵の存在を知った。もっと読む
水彩絵の具で丁寧に描かれた絵は 銀花のスピリットを有し 日本の風情そのもの…。
彼にめぐり逢って33年。彼の線の美しさも構図も色も変わらない。
画家として生きて30年、一穂堂が生きて27年、共に歩んできた お祝いの展覧会となる。 -
一穂堂の2D展
2019年3月6日 - 3月16日3月6日より「一穂堂の2D展」として、国内外で活躍する作家の絵画/写真などの秀作を展示します。 現在、和光にて展示中の「日月空海図」で話題の松原賢。 モデル・梨花さんのお気に入りの現代アーティスト・KOKIN(コキン)。 Ippodo Ne...もっと読む