リズ・スローン: Signature Ginza

概要

シグニチャー・ギンザ 2024

リズ・スローン

 

ときどき、絶え間ない進歩が、私らしい自分を消し去ってしまうのではないかと感じることがあります。そして、私は孤独ではないとわかっています。テクノロジーによって生活が激変するとき、ある時点で踵を返して自分の立ち位置を確認する必要があります。私はいつも日本の美意識を大切にしてきました。シンプルな表現や、ほんの少しのことから多くを語れること、調和と緊張のせめぎ合いによって生命力を生み出すことに憧れます。銀座一穂堂での個展「Signature Ginza 2024」は、こうした思いから生まれました。

このシリーズでは、青や真紅のインクのラインという形で、個を断ち切るユニバーサルを表現する、色彩のない黒と白の楕円で構成された紙上の作品を制作しました。

 

なぜ署名/サインなのか? 

人やものを際立たせる特徴的なパターン、もの、特性を捉えたいからです。このシリーズの中で、描かれた一筆から織り成される個性は、7歳で油絵を描き始めて以来、常に私の作品の中にあります。私は流れるように綺麗に描かれた線の表現が好きです。

また、この特徴的なストロークは、左から右へと、実際のサインと同じように慎重に表現しています。これは、単にアイデンティティの大切さを守るだけでなく、私のアイデンティティそのものを守るための、繊細で独特な方法なのです。

指紋、虹彩、DNAという3つの生まれ持ったアイデンティティに加えて、サインだけは後天的に得るものです。 悲しいことに、テクノロジーの普遍的な進歩により、この個性的な人間の識別はますます使われなくなっています。

Signature Ginza 2024は、私たちの歴史と伝統、そして個人のSignatureの重要性を尊重するための行動への呼びかけなのです。

 


 

 

ニューヨークから銀座へ

一穂堂 青野 惠子

 

20203月 ニューヨークに   コロナが始まり出した頃、Lizの個展の案内をメールで知った。世界中がウイルスに恐れ始めた頃の  Lizのコラージュは藍色と白が潔く、清涼剤のように感じた。それは 日本的な墨の一筆書きのようにも見え、すぐに NYの娘に連絡  Lizの個展に行ってくれ 3点の作品を買うことにした。

 

時代のせいだろうか 世界中には 騒がしいアーティストが溢れている。

Lizの作品の色と形と空間は心惹かれ すぐにこの潔い作品を銀座一穂堂でやってみたかった。

1年前、リズがご主人と銀座にやって来た。作品そのものの人だった。決まった。

 

タイトルは Signature [署名/サイン] Ginza

彼女は 日本の美に憧れていた。シンプルで緊張感のある線、そう Sigunature  筆で書いた名前のような…そんな作品が NYからやって来た。

 


 

 

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展示風景